約5.9インチのコンパクトなハイエンドスマホ「Zenfone 10」を購入したのでレビューをお届けします。
最初に結論をまとめておくと、いくつか気になる点はあるものの全体的な完成度は高く、取り回しの良いスマートフォンとなっています。
なお、当ブログでは特にカメラレビューに力を入れているので是非ご覧ください(▷カメラレビューへジャンプ)。

ジャンプできる目次
Zenfone 10の主な特徴と価格。かんたんな感想
Zenfone 10は、ハイエンド機としては珍しいコンパクトサイズのスマホ。主な特徴は以下の通りです。
ポイント
✅横幅たったの68.1mm。重量も172gで軽量
✅高性能チップ「Snapdragon 8 Gen 2」搭載
✅5000万画素+1300万画素デュアルカメラ
✅6軸ジンバルによる強力手振れ補正
✅144Hz駆動の5.9型有機ELディスプレイ
✅30W充電対応の4,300mAhバッテリー
✅おサイフケータイ / IP68防塵防水 / Qi充電
✅デュアルスピーカー / イヤホンジャック
使って感じた「良いところ」
良いところ
✅コンパクトサイズで持ちやすい
✅制限がありつつも安定したゲームプレイ
✅驚異的に手振れがない動画撮影
✅コンパクトながら綺麗で明るいディスプレイ
✅バッテリー持ち良好
✅意外にも優れたスピーカー音質
✅LDAC / aptX Adaptiveコーデック対応
✅指紋が目立たない背面パネル

使って感じた「気になるところ」
気になるところ
✅発熱するとカメラ付近のフレームが熱い
✅ズームするとHDRが不安定なカメラ
✅画面の下顎が若干大きめ
✅30Wの数字ほど充電は速くない

価格
現在、Zenfone 10の価格(ASUSストア公式価格)は以下の通りです。
Zenfone 10 の価格
8+128GB: 税込99,800円(ブラックのみ)
8+256GB: 税込112,800円
16+512GB: 税込134,800円
これに対して、SIMカードとの同時契約ならもっと安く買うことも可能。詳細は以下の記事をご覧ください。
▽Zenfone 10 をお得に購入するキャンペーン・セールまとめ!最安値をチェック
Zenfone 10を開封!本体・付属品をチェック
ケースと充電器が付属
それでは、Zenfone 10を開封して中身をチェックしていきましょう。
パッケージは古紙パルプを使用したサステナブルな仕様となっています。
天面にはASUSやZenfone 10のロゴが描かれています。
パッケージの中身をリストにまとめると以下の通りです。
・本体
・ケース
・充電アダプタ&ケーブル
・SIMピン
・解説書等
充電器やケースは付属しますが、画面フィルムは無し。必要であれば別途購入しましょう。
独特ながら手触りの良い背面がいい感じ
それではZenfone 10の本体もチェックしていきましょう。
背面はバイオベース素材を使用したポリカーボネートで、ザラザラとした独特の質感。また、大きな二つのカメラが印象的なデザインです。
筆者が購入したのはグリーンですが、何だか洋梨のような雰囲気。
独特の質感ですが手触りは良く、安っぽさを感じません。また、指紋が目立たないも魅力です。
カメラは上側が6軸ジンバルスタビライザー付きのメインカメラで、下側が超広角カメラです。
カメラはメインカメラの方が大きく出っ張っており、1円玉2枚分程度の高さです。
コンパクトを売りにしているだけあって、横幅はたったの68.1mm。
背面パネルがラウンドしていることもあり、手の小さな筆者でもグリップ感は非常に良好です。
画面は約5.9インチの有機ELフラットディスプレイ。左上にインカメラを収めたパンチホールがあります。
昨今のフラッグシップモデルとしては下顔は若干大きめ。この辺りはコストカットした部分なのでしょう。
ただし、ダークモードを使ったり、黒い壁紙を設定しておけばベゼルはほとんど目立ちません。
サイドフレームの右側にはボリュームキーと電源ボタンがあります。
左側には特に何もありません。
天面には3.5mmイヤホンジャックとマイク穴、底面にはスピーカー穴とType-C充電ポート、マイク穴、SIMスロットがあります。
SIMスロットは表裏にそれぞれ一枚ずつnanoSIMカードが入る仕様。eSIMやmicroSDカードは非対応です。
付属ケースの重量は約15gと非常に軽量。本体と合わせても189gしかないので、なるべく軽いスマホを求める方にはピッタリです。
なお、本体のみの重量は実測174gでした。
Zenfone 10の処理性能と動作・発熱をチェック
Zenfone 10の処理性能と動作・発熱をチェックしていきます。
はじめに結論を書いておくと、おおむね快適なゲームプレイが可能。ただし、サイドフレームが金属製で高負荷時にカメラ付近がかなり熱くなるのが気になりました。
Zenfone 10のベンチマークは125万点前後
まずは、よく知られるベンチマークアプリ「AnTuTu(Ver.9)」を使ってZenfone 10の処理性能を測ってみました。8GBメモリ+256GBストレージのモデルです。
- 1回目
- 2回目
- 3回目
3回連続で行ったところ、2回連続で125万点を超えるスコアを記録。最高峰のSoC「Snapdragon 8 Gen 2」や大型ベイパーチェンバーを搭載していることもあり、非常に優秀です。
一方で3回目は115万程度に下落。これでも十分優秀なスコアではあるのですが、温度の上昇が46℃で止まっていることを考えると、46℃よりも高くならないように制限を加えているようです。ゲームにおいても、温度上昇に応じて性能を制限する可能性があります。
Zenfone 10で原神の動作チェック
しかし、ベンチマークはあくまで目安であり、ゲームプレイでは思わぬパフォーマンスを発揮することがあります。
というわけで、実際に原神でZenfone 10の動作を確認してみます。最高画質+最大60FPS設定で、比較的動作の軽いフィールド「モンド」と、重めな「スメール(砂漠)」で検証しました。検証ツールは「TakoStats」です。
モンド:安定した動作だが50FPS制限あり
プレイ時間はおよそ15分で、フィールドをマラソンしつつ出会った敵とも戦っています。
▽平均52.350FPSで動作
▽FPSグラフ。大きな波は無いが10分程度で50FPSに制限
▽バッテリー温度グラフ。温度上昇は41℃程度
モンドでのバッテリー温度は41℃程度と十分許容範囲。ただし、フレームレートはゲーム開始10分程度で50FPSに制限されました。
制限はかかったものの、動作は非常に安定しています。戦闘では元素爆発を連発してみましたが、ほとんどのシーンで40FPS以上出ていました。
処理落ちで極端にガクガクッとなることもほとんどなく、ゲームプレイは快適です。
ただし、金属製のサイドフレームは熱を持つ(特にSoCのあるカメラ付近)ため、開放部が大きいケースだと不快に感じるかもしれません。
スメール:モンドよりわずかに重い
次に動作が重くなりがちなスメール(砂漠)。モンドと同じくプレイ時間はおよそ15分で、フィールドをマラソンしつつ出会った敵とも戦っています。
▽平均50.112FPSで動作
▽FPSグラフ。モンドよりも波が若干大きい
▽バッテリー温度グラフ。温度上昇は41℃程度
50FPS制限はモンドよりも若干早く8分程度で発生。また、やはりフィールドの読み込みの負荷が大きいらしく、パッと視界が開ける場所などでFPSが一時的に30FPS台に低下することがありました。
とは言え、全体的な動作は安定しており、温度上昇もモンドと同程度でした。
元素爆発を連発するなどエフェクトが多く発生するとFPSが低下。しかし、極端すぎる低下はほとんどないため、快適にプレイができました。
また、モンドと同様にカメラ周りの発熱はやはり気になるところでした。
ゲーム性能まとめ:おおむね快適だがカメラ周りが熱い
以上、Zenfone 10での原神の動作チェックでした。
全体的には、最高クラスとは言えないものの安定したゲームプレイが可能でした。高性能なSoCを備えていることもあり、多くの人が満足できるゲーム性能でしょう。

ゲーム時はカメラ周りのフレームがかなり熱い
ただし、50FPS制限がかかることや、サイドフレームが金属製で発熱時にカメラ付近がかなり熱くなるのが気になるポイント。付属ケースは天面側が大きく開放されているため、持っている手に熱がダイレクトに伝わります。

Zenfone 10のカメラをチェック
Zenfone 10のカメラスペック
Zenfone 10の背面カメラは、5000万画素のメインカメラと1300万画素の超広角カメラの2眼構成です。
Zenfone 10 | |
SoC | Snapdragon 8 Gen 2 |
メインカメラ(広角) | SONY IMX766 5000万画素 +ジンバル, 1/1.56型, f/1.9 |
超広角カメラ | OmniVision OV13B 1300万画素, 1/3.06型, f/2.2 |
SoCは「Snapdragon 8 Gen 2」で、Qualcommの高品質ISP(画像処理用のプロセッサー)を備えています。また、「6軸ハイブリッドジンバルスタビライザー2.0」も備えており、通常のスマートフォンよりも非常に強力な手振れ補正を実現しています。
動画では、最高8K画質、最高60fpsフレームレートに対応(8K撮影時は24FPSのみ)。ジャイロセンサーを使用して動きを検出する新機能「アダプティブ EIS」を搭載しており、プロのような安定した滑らかな動画撮影が可能です。
はじめに結論を書いておくと、メイン・超広角ともに使いやすく良好。ただしズーム時はHDRが不安定になります。それでは以下、主に京都で撮影してきた作例になります。
日中の京都駅でズーム性能をチェック
まずは、到着した京都駅にてZenfone 10のカメラ性能を確かめていきます。

1倍
京都駅と言えば、4000枚ものガラスに覆われた、空を映し出す吹き抜け空間のアトリウム。カメラの細かい描写力が問われる場所でもあるので、ここでズームと超広角カメラの性能を確かめてみましょう。

2倍
2倍程度であれば画質は十分良好。カメラを使っていると何かとズームすることは多いので、2倍ズームが綺麗に撮れると使いやすいです。


3倍

4倍

5倍
さらに3・4・5倍とズームしてみました。流石に少々粗さが出てきますが、酷いと言うようなレベルでも無く決して悪い写りではありません。

8倍
なお、最大で8倍までズームが可能です。「良い写真」が撮れる......というような画質ではありませんが、記録用には問題ない程度の画質です。
0.6倍の超広角カメラでも撮影してみました。周縁部が極端に流れていることもなく、良好な描写力だと思います。
錦市場を散歩しつつ、電車で伏見稲荷へ向かう
ホテルが錦市場の近くだったので、荷物を預けがてら錦市場にも寄ってきました。
たくさんのお店が並んでおり、それなりに撮っていて楽しい場所......なのですが、やはり休日は人が多すぎてあまりゆっくり撮影はしていられません。
なお、Zenfone 10のメインカメラのレンズはf/1.9で、最近のフラッグシップとしては、暗くもないが、すごく明るいという訳でもないといった数値になっています。
そのため、自然光の少ない場所だと、実際よりも若干暗めに写るような印象です。
そして、電車に乗って伏見稲荷にやってきました。勿論ここも人でごった返しているのですが、錦市場ほど狭くないのでしっかり写真が撮れます。

妙な空色の写真
非常に厳しい残暑の強い日光の下で撮影していたのですが、気になったのがHDRが不安定な点。空が実際の見た目とは異なる変な色になることがありました。


←暗く取れた作例:明るく撮れた作例→
(表示されていない場合、ページを再読み込みしてください)
HDRによる影の表現もおかしなことが多く、上のスライドバー付きの2枚の写真は、ほぼ同じ条件で撮っているのにも関わらず、全く明るさの異なる写真になってしまっています。


←実際に近い色:妙な色→
(表示されていない場合、ページを再読み込みしてください)
鳥居も同じものを撮ったとは思えないほど色が違います。どうもズーム時にこういった写真が撮れている印象なので、ズーム時のHDRが不安定なようです。
また、強い日差しがこうした不安定さに影響している可能性も考えられるでしょう。
とは言え、しっかりと決まった時の写りは良好。ズーム時のボケも大きめで印象的な写真が撮れます。
なお、伏見稲荷を後にする前に「あまざけ末富亭」というお店で冷やし甘酒をいただいたのですが、これが絶品でした。
Googleマップでの評価が4.9(最高で5点。2023/9/25時点)とやたらと高いのですが、これには納得。少し隠れた場所にあるので目立たないお店なのですが、伏見稲荷に行かれた時は是非寄ってみてください。
夕刻 - 夜の祇園と鴨川
伏見稲荷を後にして祇園にやってきた時には既に夕刻。芸時の上達を願って訪れる方が多い「辰巳神社(辰巳大明神)」を撮ってみたのですが、こうしたY字路になっているところで超広角カメラを使うと面白い写真になるのでオススメです。
この頃になると、鴨川のほとりにたくさんの人が集まってきています。撮っている横で「カップルばかりだなあ」と聞こえてきたのですが、実際、川に明かりが照らされてロマンチックな光景が楽しめるので、定番のデートスポットです。
夜の鴨川を撮りたかったので、河原町にある有名な喫茶店「喫茶ソワレ」にて休憩。青い照明が美しい店内でカラフルなゼリーポンチを撮ると「映え」な一枚になります。
見た目も綺麗ですが、シュワシュワとしたソーダが厳しい日差しにやられた身体を生かしてくれます。
すっかり外も暗くなったので、鴨川へ。中華料理の「東華菜館 本店」前は明比較的明るく、いい感じの写真が撮れるのでオススメです。


←夜景処理なし:夜景処理あり→
(表示されていない場合、ページを再読み込みしてください)
Zenfone 10はオートで撮影する際に夜景用の処理を行う機能があるので、メインカメラでOFF/ONでそれぞれ撮影してみましたが、やはり夜景処理が入るとくっきりと綺麗な写真になります。


←夜景処理なし:夜景処理あり→
(表示されていない場合、ページを再読み込みしてください)
さらに超広角カメラでも同様に試してみます。こちらの方はさらに違いが分かりやすく、処理が無いと暗くノイジーですが、処理が入ると明るく綺麗に撮れています。
夕飯はお肉をいただきました。店内は十分明るいのですが、やはり自然光のない場所と少し暗めの写り。また、色も少々人工的に感じられますが......ここは人の感じ方次第でしょうか。
フィルターが全18種類使える
なお、Zenfone 10のギャラリーアプリには複数のフィルターがあり、写真を加工することができます。


←フィルターなし:点描画法→
(表示されていない場合、ページを再読み込みしてください)


←フィルターなし:Xプロセス→
(表示されていない場合、ページを再読み込みしてください)


←フィルターなし:ヴィンテージ→
(表示されていない場合、ページを再読み込みしてください)
フィルターは全18種類ありますが、上掲の作例は特に気に入ったフィルターです。
OIS搭載で手振れの少ない動画が撮れる
Zenfone 10はメインカメラに6軸ジンバルスタビライザー 2.0を備えており、新機能のアダプティブEISにも対応しています。


※GIF画像に圧縮しているため、解像度・フレームレートは低下しています。
これが本当にすさまじく動画が超絶なめらか。もちろんジンバルは写真撮影の安定性にも貢献するのですが、動画の方が違いがはっきり分かりやすいでしょう。
実際に歩いたり走ったり、急に向きを一気に変えたりしてみても、異様なほどブレが少ない動画が撮影できました。
なお、動画は最高8K画質、最高60fpsフレームレートに対応(8K撮影時は24FPSのみ)しています。
まとめ:HDRが安定しないが全体的には〇
以上、Zenfone 10のカメラ性能チェックでした。
ズーム時にHDRが暴れがちといった欠点はありますが、全体的には決して悪くなく良好な画質。また、ジンバルスタビライザーを備えていることもあり、ブレも少なく撮りやすいです。
長距離の望遠カメラや1型メインカメラを備えているような、カメラ性能が強過ぎるスマートフォンにはもちろん劣るのですが、一般的なスマートフォンの撮影体験としては十分なものでしょう。
なお、本レビュー記事のカメラ性能のチェックのほとんどは、以下の記事の一日目の内容です。二日目に撮影した作例もあるので、カメラ性能が気になる方は是非こちらもご覧ください。
▽Zenfone 10のカメラ性能をチェック!京都でたくさん写真撮影してきた
Zenfone 10のディスプレイをチェック
144Hz対応のコンパクトディスプレイ
Zenfone 10は、5.9インチの有機ELディスプレイを搭載。先に結論を書いておくと、発色は綺麗で動作もなめらかな優れた画面となっています。
コンパクトを売りにしているだけあり、手にしっくり収まる満足感があります。

リフレッシュレートは最大144Hz対応ですが、基本的には最大120Hzで動作。
144Hzは内蔵のゲーム用設定ソフトウェア「Game Genie」で有効にできますが、そもそも144Hzで動作するゲームはプロセカ(しかも3DMVのみ)くらいなのでは......。大半の人にとってはほぼ無駄な性能です。
とは言え、120HzはウェブブラウジングやSNS利用等では有効。残像感の少ないなめらかなスクロールで楽しめ、目に優しく感じます。
有機ELということもあり、はっきりとしたコントラストで発色も鮮やか。多くの人が満足できるディスプレイでしょう。
直射日光下でも明るく視認性〇
Zenfone 10のディスプレイは、ピーク時1,100cd/平方mの高い輝度を持ち、強い太陽光下でも視認性は良好です。
輝度の低いスマホの画面だと、どうしても見辛い場合がありますが、Zenfone 10のディスプレイは十分に高品質でこの点は心配ないでしょう。
Widevine L1でプライムビデオでHD再生可
Zenfone 10のWidevineはL1です。

DRM いんふぉというアプリで確認できる
Widevineは著作権のセキュリティレベルのことで、L1(最高)であれば、AmazonプライムビデオやNetflixの高画質再生が可能。
実際にAmazonプライムビデオで再生してみましたが、ちゃんとHD画質で再生ができました。
Zenfone 10のバッテリー・充電性能をチェック
バッテリー持ちを検証
Zenfone 10は、コンパクトサイズながら4300mAhと少なくないバッテリーを搭載しています。
そこで、バッテリー100%・音量100%・輝度60%の状態で、Amazon Prime Videoを標準画質で2時間再生させ、バッテリー持ちの検証を行いました。
その他のミドルハイ~ハイエンド端末との比較は以下の通りです。
機種 | 1時間後 | 2時間後 |
Zenfone 10 | 95% | 87% |
Zenfone 9 | 95% | 89% |
Nothing Phone (2) | 92% | 84% |
motorola edge 40 | 92% | 81% |
Google Pixel 7a | 96% | 86% |
Xiaomi 12T Pro | 97% | 90% |
Google Pixel 7 Pro | 95% | 87% |
テストの結果は良好。Zenfone 9と比べると若干劣る結果であったものの、十分良いレベルです。
また、動画だけでなく一日普通に使用してみてもバッテリーは良く持ち、ほとんどの日で30%以上残っていました。
長時間のゲームプレイや動画撮影はともかく、ネットブラウジングやSNSの利用といった用途であれば、多くの人が一日十分使える程度のバッテリー持ちではないでしょうか。
充電速度を検証。期待ほど速くない
Zenfone 10は最大30Wの有線急速充電に対応しています。
付属の充電器を使って、実際に充電時間を検証してみました。バッテリー残1%から100%まで充電にかかった時間は以下の通りです。
充電時間 | バッテリー |
15分 | 23% |
30分 | 40% |
45分 | 56% |
1時間 | 72% |
1時間15分 | 82% |
1時間30分 | 98% |
1時間33分 | 100% |
満充電にかかる時間は約1時間半。30Wあれば1時間弱程度かと期待していましたが、思ったほど速くはない印象。
とは言え、45分あれば半分以上充電できているので、ちょっとした時間にバッテリー残量を回復させたい時には有用でしょう。
また、Qi規格の15Wワイヤレス充電にも対応しているので便利に使えます。
Zenfone 10の音響をチェック
ステレオスピーカー搭載で音質良好

底面のスピーカー
Zenfone 10はステレオスピーカーを搭載。底面と正面上部にそれぞれ備えられています。

画面上部にあるスピーカー
音質は非常に良好で、コンパクトスマホとは思えない低音の響きの良さや、クリアで迫力のあるサウンドが楽しめます。
音楽を聴いたり、動画を見たり、ゲームをしたりと色々試してみましたが、何をするにも十分満足できる音質でした。
イヤホンジャック搭載。Dirac Virtuoで立体的なサウンドも楽しめる
Zenfone 10は天面に3.5mmイヤホンジャックを搭載しているので、有線イヤホンがType-C変換アダプタ無しで使えます。
また、空間オーディオ技術「Dirac Virtuo」に対応しているので、この機能を使うことでより立体的なサウンドが楽しめます。
- イコライザーが使用可能
- 高音域・ベースの増幅も可能

LDAC、aptX Adaptiveに対応
Zenfone 10は、ワイヤレスイヤホンで重要な高音質コーデックに対応しています。
実際に筆者所有のワイヤレスイヤホンを複数試してみましたが、主流の高音質コーデック「LDAC」「aptX Adaptive」どちらも使用可能でした。
- LDAC
- aptX Adaptive
さらに、ワイヤレスイヤホンでも空間オーディオ技術「Dirac Virtuo」に対応。イヤホン自体に空間オーディオ機能が無くても、立体的なサウンドが楽しめるようになります。
Zenfone 10 のよくあるQ&A
Q1. おサイフケータイに対応?
A. Zenfone 10は「FeliCa(おサイフケータイ)」に対応しています。
駅の改札口やコンビニ等で素早い非接触型決済ができます。
Q2. 防塵・防水性能は?
A. Zenfone 10の防塵防水性能は「IP68」。2桁の数字は前が防塵、後が防水性能を表しています。
一般的なスマートフォンとして防塵防塵どちらも最高レベルです。
防塵防水性能
雨や水しぶきはもちろん、ある程度の水没にも耐えられるレベルなので安心です。
Q3. 指紋・顔認証は対応?ロック解除は速い?
A. Zenfone 10は指紋認証と顔認証の両方に対応しています。
指紋認証は、側面にある電源ボタンが兼ねているタイプです。
解除速度はどちらもスムーズ。指紋認証によるロック解除は設定で「電源ボタンを押す or 触れるだけ」を選べます。
また、顔認証によるロック解除も設定で「ホーム画面に遷移 or ロック画面に留まる」を選べます。
Q4. SIMとmicroSDの仕様は?eSIMも対応?
A. Zenfone 10は、物理タイプのnanoSIMが2枚使える仕様です。一方、eSIMやmicroSDカードには非対応です。
SIMスロットは表裏にそれぞれ1枚ずつnanoSIMカードが入る仕様なので、デュアルSIM運用ができます。
Zenfone 10のスペック
Zenfone 10のスペックは以下の通りです。
Zenfone 10 | |
OS | Android 13, ZenUI |
SoC | Snapdragon 8 Gen 2 |
メモリ | 8 / 16GB, LPDDR5X |
容量 | 128 / 256 / 512GB, UFS4.0 |
画面 | 5.9インチ, FHD+ (2400×1080), ワイド AMOLEDディスプレイ, リフレッシュレート: 144Hz, 輝度: 1100cd/m2, Gorilla Glass Victus |
アウトカメラ | メイン: 5000万画素 (IMX766), 超広角: 1300万画素 |
インカメラ | 3200万画素 |
電池 | 4300mAh, 30W有線急速充電, 15W Qi無線充電, |
音響 | ステレオスピーカー, イヤホンジャック, Hi-Res, Dirac HD Sound, Dirac Virtuo |
5G | n1/n2/n3/n5/n7/n8/n12 /n20/n28/n38/n41/n77/n78 |
4G | FDD-LTE:B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8 /B12/B17/B18/B19/B20/B26/B28 TD-LTE:B34/B38/B39/B40/B41/B42 |
生体認証 | 側面指紋/顔 |
防塵防水 | IP68 |
寸法 | 146.5 x 68.1 x 9.4mm, 172g |
本体色 | Black, Blue, Green, Red, White |
初回価格 | 8+128GB: 税込99,800円 8+256GB: 税込112,800円 16+512GB: 税込134,800円 |
ソース:ASUS
Zenfone 10レビューまとめ
Zenfone 10のレビューをお届けしました。貴重なコンパクトハイエンドの本機ですが、完成度は高いと感じました。
実際に使ってみて感じた「良いところ」「気になるところ」は以下の通りです。
良いところ
✅コンパクトサイズ(横幅68.1mm)で持ちやすい
✅制限がありつつも安定したゲームプレイ
✅驚異的に手振れがない動画撮影
✅コンパクトながら綺麗で明るいディスプレイ
✅バッテリー持ち良好
✅意外にも優れたスピーカー音質
✅有線・無線ともに空間オーディオが使える
✅LDAC / aptX Adaptiveコーデック対応
✅指紋が目立たない背面パネル
気になるところ
✅発熱するとカメラ付近のフレームが熱い
✅ズームするとHDRが不安定なカメラ
✅画面の下顎が若干大きめ
✅30Wの数字ほど充電は速くない
細かいところを見ていくと気になるところもあるのですが、独特ながら優れた質感の背面パネルやジンバル搭載は他にない魅力。もちろんコンパクトサイズで取り回しは非常に良好です。
その他、カメラの画質も悪くなく、ゲームも最高とは言えないまでも高いレベルで動作。スピーカーの音質も良好で、コンパクトな筐体に優れた性能・使用感がよくまとまっていると思いました。
Zenfone 10をお得に買う方法!
現在、Zenfone 10の価格(ASUSストア公式価格)は、8+128GBモデルで税込99,800円からとなっています。
これに対して、SIMカードとの同時契約ならもっと安く買うことも可能。詳細は以下の記事をご覧ください。