シャオミが昨年発売したハイエンドモデル「Xiaomi 12T Pro」のEU向けグローバル版に、「MIUI 14」アップデートの配信が始まっているようです。
この機種は日本でも販売されており、日本での配信も間近に迫っていると思われます。
Android 13ベースのMIUI 14
Xiaomi 12T Proは、Android 12ベースのMIUI 13をプリインストールして発売されました。MIUIは、シャオミ独自のAndroidベースのカスタムファームウェアで、昨年12月に中国で最新版MIUI 14が発表されています。
シャオミの最大級の情報コミュニティ「Xiaomiui」によれば、EU向けの新たなアップデートのビルド番号は「V14.0.6.0.TLFEUXM」で、Android 13がベースとなっています。なお、ファームウェアのアップデートファイルは「Xiaomi Firmware Updater」でも確認できます。
画像出展:Xiaomiui
現時点で、MIUI 14はグローバル向けに発表が行われていませんが、すでにいくつかのモデルにアップデートが開始されています。日本でも配信が始まっている端末のリストは以下の通りです。
・POCO F4 GT
・Xiaomi 11T
・Redmi Note 10 JE
「POCO F4 GT」および「Xiaomi 11T」については、グローバル版と全く同じファームウェアとなっているため、同時に配信が始まっています。
一方、「Redmi Note 10 JE」は、FeliCa(おサイフケータイ)に対応した独自モデルです。また、日本版の「Xiaomi 12T Pro」や「Redmi Note 11 Pro 5G」もFeliCaを組み込んだ独自仕様のため、グローバル版とは異なるファームウェアとなっています。
そのため、グローバル向けのXiaomi 12T Proのアップデート配信は、日本での配信を意味しません。これまでの傾向を踏まえると、独自仕様のファームウェアを使用する端末は、グローバル版から少し遅れての配信となる可能性が高いでしょう。
MIUI 14では、新機能やバグ修正、およびパフォーマンスの改善等があります。更に、これらには新しいデザイン要素とインターフェース、既存アプリと機能の改善等も含まれます。詳細は以下をご覧ください。
MIUI 14について
MIUI 14では以下の改善や変更が含まれます。ただし、これらは中国版の情報のため、グローバル版では多少異なる可能性があります。
最適化で動作が快適に。消費電力も軽減
MIUI 14では、OSの基本機能の役割を担うソフトウェアであるカーネルに加えられた改良により、システムパフォーマンスが向上。システムの動作性は88%もスムーズにになり、消費電力を16%削減。また、以前のMIUI 13と比較して、システム サイズは23%も縮小されています。
また、アプリの不要な自動起動プロセスを1つずつチェックし、メモリ使用量を厳密に制御。ブートメモリを可能な限り解放して、適切に使用できるように改善されたとのことです。
これにより、スマートフォンの動作がより快適になるだけでなく、バッテリー持続時間も改善すると思われます。
アプリの新機能と改善
ホーム画面に設置するアプリのサイズが1~4種類で選べるようになりました。また、ホーム画面内に動くキャラクターを設置できるようになります。
一見すると、これまでのMIUIに、AppleのiOS、VivoのOrisinOSを加えたかのような見た目です。
また、プリインストールされているシステムアプリは、8つ以外はすべて後から削除できるようになりました。
最低限の8つのアプリ(電話やカメラ等)
これにより、たくさんの使わないアプリでごちゃごちゃしたホーム画面を、もっとスッキリとさせることができるでしょう。
その他の機能の追加&改善
セキュリティとプライバシー機能が強化され、無線イヤホンの接続速度が50%、ストリーミングの転送速度が77%それぞれ向上。また、スマート家電との連携強化やファミリーアカウント機能の追加等が行われています。
なお、筆者は既にMIUI 14にアップデート(またはプリインストール)されている「Xiaomi 13 Pro」や「Redmi K60 Pro」を所有していますが、実際に動作は非常に快適であり、使わないアプリをほとんど削除することができます。
グローバルおよび日本向けモデルでも、より優れた使用体験を提供してくれることに期待しましょう。