2021年にシャオミが日本で発売したハイエンドモデル「Xiaomi 11T Pro」の実機レビューをお届けします。
ジャンプできる目次
- 1 Xiaomi 11T Proを使って感じたメリットは3ポイント
- 2 Xiaomi 11T Proを使って感じたデメリットは2ポイント
- 3 Xiaomi 11T / Xiaomi 11T Proの主な違い
- 4 後継機Xiaomi 12T Proは買い?
- 5 Xiaomi 11T Proの本体・パッケージ内容をレビュー
- 6 Xiaomi 11T Proのカメラをレビュー
- 6.1 1億画素含むトリプルカメラを搭載
- 6.2 ギャラリー
- 6.3 1億画素カメラは流石の高精細。色合いは濃いめでボケも大きい
- 6.4 画角120°の超広角カメラでダイナミックな写真が撮れる
- 6.5 ズームは2倍までなら十分キレイ
- 6.6 108MPモードでより高精細な写真が撮れる
- 6.7 テレマクロカメラは肉眼では見えない世界を写し出す
- 6.8 自動夜景モードで暗めの場所も明るく補正
- 6.9 長時間露光で印象的なショットも簡単に撮影可能
- 6.10 ソフトウェア処理による手振れ補正機能搭載
- 6.11 映画のような動画も簡単に撮影可能
- 6.12 Xiaomi 11T Proカメラ総評:6万円台のスマホとしては次第点
- 7 Xiaomi 11T Proの処理性能・動作・発熱をレビュー
- 8 Xiaomi 11T Proのディスプレイをレビュー
- 9 Xiaomi 11T Proの音響をレビュー
- 10 Xiaomi 11T Proのバッテリー・充電をレビュー
- 11 Xiaomi 11T ProのよくあるQ&A
- 12 Xiaomi 11T / 11T Proのスペック表
- 13 Xiaomi 11T Proレビューまとめ:充電の速さに感動!完成度の高いコスパ・ハイエンドスマホ
- 14 Xiaomi 11T Proをお得に購入する方法
Xiaomi 11T Proを使って感じたメリットは3ポイント
6万円台のスマホとしては最高クラスのスペック
Xiaomi 11T Proの主な特徴は以下の通り。とにかく数字で他を圧倒しているのが印象的です。
・高性能チップ「Snapdragon 888」搭載
・17分で満充電できる120W急速充電
・長持ち5000mAh大容量バッテリー
・120Hz駆動の高品質な有機EL搭載
・1億800万画素カメラ搭載
・Harman Kardonスピーカー搭載
Xiaomi 11T Pro最大の特徴は何といっても120W急速充電に対応していること。なんと17分前後でバッテリーを0%→100%まで充電することができます。
また、ハイエンドスマホとして申し分ない高性能チップ「Snapdragon 888」を搭載しており、重い3Dゲームもこなせる性能を持っています。
その他、5000mAhの大容量バッテリー、120Hzリフレッシュレートの有機ELディスプレイ、最大1億800万画素のトリプルカメラ、Harman Kardonチューニングのデュアルスピーカーを搭載するなどスペックは上々です。
ディスプレイは明るく視野角も広い
FeliCa、デュアルSIM、指紋/顔認証に対応
さらにXiaomi 11T Proには、その他の付加価値もあります。
・FeliCa(おサイフケータイ)対応
・nanoSIM×2のデュアルSIMに対応
・スムーズな側面指紋/顔認証
・セキュリティは4年間更新
数値的なスペックだけでなく、FeliCaやデュアルSIM、側面指紋/顔認証等のより快適な使用を実現する様々な付加価値に対応。
特に、コンビニや駅の改札など非接触で素早く会計できてしまうおサイフケータイは、忙しい都会人にはもはや必須の機能でしょう。
背面右上にFeliCa搭載
側面指紋/顔認証によるロック解除も非常にスムーズで快適。セキュリティも4年間更新なのが安心です。
Xiaomi 11T Proの指紋認証、顔認証 pic.twitter.com/VH90lf1T1k
— やずX@Xiaomi大好きブロガー (@F10Dfjtu) November 12, 2021
定価のほぼ半額で購入できる!
Xiaomi 11T Proの8GB/128GBモデルは市場想定価格6万9,800円(税込)ですが、格安SIMとの同時契約ならなんと3万円台での購入が可能です。
詳細は以下の記事をご覧ください。
Xiaomi 11T Proを使って感じたデメリットは2ポイント
カメラスペックは微妙?
Xiaomi 11T Pro背面のカメラスペックは以下の通りです。
・メイン:1億800万画素(Samsung Isocell HM2)
・超広角:800万画素
・マクロ:500万画素
これ実は、シャオミがミドルレンジ機で多く採用している構成です。マクロカメラが優秀な点を除けば、4万円台のRedmi Note 11 Pro 5Gと同じ性能となっています。
1億800万画素をフル活用する「108MPモード」を使って撮影した写真は驚くほどの超高解像度ですが、それ以外の性能に特筆すべきところはなく、高価なセンサーでもありません。
- 108MPモードで撮影
- 左の写真を拡大したもの
また、108MPモードは望遠カメラの代替になりますが、撮影した後で切り出す必要があるのが手間。遠方をワンショットで撮影できる望遠カメラのお手軽さはありません。
Xiaomi 11T Proのスペックは総合的にみればかなり優秀ですが、カメラについてはコストカットされていることは注意が必要です。
防水は「生活防水」程度・大きく重めなどの欠点も
また、Xiaomi 11T Proには以下のような欠点もあります。
・生活防水程度のIP53規格
・でかい(横幅76.9mm、厚み8.8 mm)&重め(204g)
・microSD/イヤホンジャック非対応
特に防水性能がIP53に留まるのは気になる人が多いところかと思います。IPに続く2つの数字は前:防塵、後:防水の2つの性能を表しています。
・IP5X:機器の動作に支障を来さない程度に粉塵の侵入を阻止できる
・IPX3:鉛直から60度の範囲で落下する水滴から悪影響を受けない
防塵性能は比較的高いレベルですが、防水性能は水没NG。お風呂に入りながら使うのはやめておいた方が無難でしょう。しかし、雨程度の水滴から守る程度の性能はあるので、その点は安心です。
また、6.67インチの大画面を搭載しているだけでなく、120W急速充電対応の大容量バッテリーも搭載しているので当然大きく重めです。
横幅76.9mm、厚み8.8mmというサイズは大型スマホと言ってよいでしょう。また重量も204gとしっかり重め。ただし、背面はラウンド形状となっているため、意外にも持ちにくいという事はありません。
その他、microSDカードやイヤホンジャックに非対応な点も注意が必要。とは言え、優秀なスペックが比較的安価に手に入る端末であることに間違いはないので、欠点を許容できるなら購入しても損はないでしょう。
Xiaomi 11T / Xiaomi 11T Proの主な違い
Xiaomi 11T ProはFeliCa搭載
Xiaomi 11T、Xiaomi 11T Proは多くのスペックが共通ですが、SoCと充電性能、FeliCaの有無などの違いがあります。
SoCについては、11Tが「MediaTek Dimensity 1200-Ultra」、11T Proが「Qualcomm Snapdragon 888」を搭載。どちらも十分に性能の高いチップセットですが、後者のほうが全体的に性能は上位です。
また、カメラの画像処理ではQualcommの方が優れていると言われており、Proのみ最大8Kでの動画撮影が可能です(11Tは最大4K)。
充電性能は、Proの方は最大120WのXiaomiハイパーチャージに対応しており、同梱の充電器で僅か17分で満充電が可能(11Tは67W)。その他、ProはスピーカーがHarman Kardon監修で、ディスプレイはDisplayMate A+評価となっており、FeliCa(おサイフケータイ)も搭載しています。
市場想定売価はXiaomi 11Tが税込5万4,800円、Xiaomi 11T Proが税込6万9,800円からとなっています。しょり詳細なスペックの違いはコチラをご確認ください。
後継機Xiaomi 12T Proは買い?
Xiaomi 12T Pro
Xiaomi 11T Proから買い替えることで、大きくアップグレードされる部分は以下の通りです。
ポイント
・AnTuTu 約80万点 → 100万点超!「原神」もかなり快適に動く
・前世代よりも65%も大きくなったVC冷却で放熱性能優秀
・メインカメラ 1億画素・1/1.56型 → 2億画素・1/1.22型!夜景が強い
・側面指紋認証 → 画面内指紋認証で利便性向上
また、11T Proと12T Proの主要スペックおよび価格の違いは以下の通り。優れている部分は赤字で表記しています。
Xiaomi 11T Pro | Xiaomi 12T Pro | |
SoC | Snapdragon 888 (AnTuTu 80万点) |
Snapdragon 8+ Gen 1 (AnTuTu 105万点) |
画面 | 6.67型, FHD+, AMOLED リフレッシュレート 120Hz ピーク輝度 1,000nits |
6.67型, 1.5K, AMOLED リフレッシュレート 120Hz ピーク輝度 900nits 1920Hz PWM調光 |
カメラ | メイン:1億800万画素(1/1.52型) 超広角:800万画素 マクロ:500万画素 |
メイン:2億画素(1/1.22型)+OIS 超広角:800万画素 マクロ:200万画素 |
電池 | 5,000mAh. 120W充電 | 5,000mAh. 120W充電 |
音響 | デュアルスピーカー, Harman Kardon |
デュアルスピーカー, Harman Kardon |
価格 | 税込69,800円より | 税込109,800円より |
どうしても4万円もアップしてしまった価格が気になりますが、スペックは圧倒的に12T Proが優秀。部分的に11T Proが優るところもあるのですが、輝度の少しの差やサブカメラといった些細な点です。
また、両方とも実機で使った筆者の感想としても、11T Proで感じた完成度の甘さを12T Proからは感じません。よりフラッグシップ感が増した「確かな進化を感じ取れるスマホ」となっています。
回線契約と同時購入なら7万円台で購入することも可能なので、12T Proの購入もご検討ください。
▽Xiaomi 12T Proは「買い」なのか?11T Pro / 12T Pro両方使った筆者が比較してみる
Xiaomi 11T Proの本体・パッケージ内容をレビュー
大柄なスマホだが意外と持ちやすい
Xiaomi 11T Proは厚さ8.8 mm、重量204gと比較的大型のスマートフォンとなっています。
カラーバリエーションは3種あり、筆者が購入したのはメテオライトグレー。ブラシ加工されたような背面が重厚な印象でかっこいいです。ただし、指紋は目立ちます。
なお、メテオライトグレーの他の2色はセレスティアルブルー、ムーンライトホワイトとなっています。
カメラユニットは二段の出っ張りがあります。大きく出っ張っている訳ではありませんが、キズが付くことが気になる方はケースで保護すると良いでしょう。
FeliCa(おサイフケータイ)の位置は、カメラの横(本体背面の上部右側)です。
そこそこ厚みと重量があるものの、サイドフレームは丸みを帯びており、実は意外と持ちやすい端末です。
端末正面から見て右側面には音量操作ボタンと、電源ボタンがあります。電源ボタンは指紋センサーを兼ねています。
端末正面から見て左側面にはボタンや穴等は全くありません。
天面にはIRブラスターとスピーカー穴があります。煌めく「SOUND BY harman / kardon」のロゴがかっこいいです。
底面にはスピーカー穴、充電ポート、マイク穴、SIMカードスロットがあります。
背面下部の左側には「Xiaomi 5G」のロゴがあります。
正面ディスプレイの上部中央には小さなパンチホールがあります。なお、フィルムは最初から貼付済みでした。
付属品はフルセット!120W急速充電器もあり
Xiaomi 11T Proのパッケージは白地で、巨大なピンクゴールドの文字で「11」と書かれています。
本体以外の付属品
✅TPUクリアケース
✅フィルム(貼付済)
✅120W充電器&ケーブル
✅SIMピン
✅説明書
本体以外の付属品は以上の通り。ケース、フィルム、充電器がセットになっており、そのまま使い始めることができます。
なお、付属ケースはカメラの出っ張りをしっかり保護してくれます。別途ケースを購入する場合は、Spigenのものがおすすめです。
Xiaomi 11T Proのカメラをレビュー
1億画素含むトリプルカメラを搭載
Xiaomi 11T Proはトリプルカメラを搭載しています。構成は以下の通り。
・メイン(広角):1億800万画素
・超広角 (120°):800万画素
・テレマクロ:500万画素 (2倍ズーム可能)
メインカメラのセンサーについては、Redmi Note 10 Pro等に搭載されている廉価センサー「Isocell HM2」で、フラッグシップ級センサーの「Isocell HMX」ではないのが残念な部分です。
動画については、8K、4K、1080p、720pでの撮影が可能。対応フレームレートは以下の通り。Xiaomi 11Tにはない8K撮影が可能です。
画質 | フレームレート |
8K | 30FPS |
4K | 30/60FPS |
1080p | 30/60FPS |
720p | 30FPS |
3つのカメラを使って実際に撮影してみました。以下、作例になります。
ギャラリー
1億画素カメラは流石の高精細。色合いは濃いめでボケも大きい
Xiaomi 11T Proが搭載している1憶800万画素のメインカメラは、しっかりと解像感のある写真を撮ることができます。また、色合いは濃いめなので、そのままSNSにあげても映えそうです。
茶色やオレンジ系統の被写体を撮影するのは向いていると思います。カレーは非常に美味しそうに撮れました。


←補正なし:補正あり→
(表示されていない場合、ページを再読み込みしてください)
上掲のスライダー付き画像は、左がAI補正なし、右がAI補正ありとなっています。AI補正で若干色が濃くなり、より映える写真にすることができます。濃いめの色合いが気になる方はAI補正をオフにしておくと良いでしょう。
また、被写体と背景の距離が離れていれば、普通に撮影するだけで大きなボケが発生し、印象的な写真を撮影することができます。一応ポートレートモードも搭載していますが、そのままでこれだけボケるので使う必要はあまりなさそうです。
画角120°の超広角カメラでダイナミックな写真が撮れる
- メイン(広角)
- 超広角
Xiaomi 11T Proは、800万画素の超広角カメラも搭載しているので、メインカメラよりもダイナミックな広い画角で写真を撮ることができます。
画素数は800万画素とパッとしないものの、昼に撮影するには十分な画質かと思います。
ズームは2倍までなら十分キレイ
Xiaomi 11T Proは望遠カメラはありませんが、最高10倍のデジタルズーム撮影が可能です。
1倍
2倍
1倍と2倍ズームでそれぞれ撮影してみました。2倍ズームでも解像感が残っており、実用的なズーム性能になっています。
3倍
5倍
3倍と5倍ズームでの撮影です。ここまで拡大すると流石に粗さが分かります。
なお、最大だと10倍までズームが可能ですが、かなり粗くなるので記録用や確認用程度に使用するのが良いでしょう。
108MPモードでより高精細な写真が撮れる
先にXiaomi 11T Proのデジタルズーム性能についてご紹介しましたが、実は「108MPモード」を使うことで、より高精細な写真を撮ることができます。
Xiaomi 11T Proは、通常時は9つの画素を融合して1画素としているため1200万画素で撮影しますが、このモードを使うことで1億800万画素で撮影することができます。
- 108MPモードで撮影
- 左の写真を拡大したもの
108MPモードで撮影した写真であれば、右の写真のようにかなり拡大しても非常に精細な写真を撮影することができます。


←デジタルズーム10倍:108MP写真を拡大したもの→
(表示されていない場合、ページを再読み込みしてください)
通常のデジタルズームと比べても、その差は一目瞭然かと思います。
なお、108MPモードは1200万画素の通常撮影時よりも感光性能が劣るため、低照度環境は苦手です。またズームは2倍固定で、AIによる色味補正も行われません。
テレマクロカメラは肉眼では見えない世界を写し出す
Xiaomi 11T Proは、2倍までズーム可能なテレマクロカメラを搭載しています。こちらはメインカメラの1倍で撮影した葉っぱです。
マクロカメラを使うとここまで寄ることができ、精細な描写ができています。
さらにマクロカメラを2倍ズームで撮影しました。解像感は落ちますが、それでもここまで撮れるので、十分実用的な性能です。
自動夜景モードで暗めの場所も明るく補正
Xiaomi 11T Proは、既存の手動で行う夜景モードもありますが、自動夜景モードも搭載しています。これは、メインカメラでのオート撮影時に夜景を美しく撮影するために、AIが露光時間を1~5秒の間で調節する機能です。
上記の機能を使って、市街を一望できる山の上から撮影した写真です。ある程度の光があれば、適切にノイズを処理して美しい夜景写真に仕上がります。
こちらは工場を近くから撮影しました。ノイズが少ないだけでなく、強い光源のフレアもしっかりと抑え込んでいます。


←自動夜景モード:従来の夜景モード→
(表示されていない場合、ページを再読み込みしてください)
従来の夜景モードは全体的に明るくなりますが、自動夜景の方がメリハリの効いた写真になりますす。基本的には手間も省けるので自動夜景がおすすめですが、とにかく明るく撮影したい場合は従来の夜景モードを使用しても良いでしょう。
ある程度光量があるシーンでは自動夜景モードは起動しませんが、黒を強調したい写真の場合は、むしろ好都合です。


←メイン:超広角→
(表示されていない場合、ページを再読み込みしてください)
なお、従来の夜景モードは超広角カメラでも使用できますが、元々のセンサーサイズが小さいため夜景性能は微妙です。
長時間露光で印象的なショットも簡単に撮影可能
- オート撮影
- 長時間露光
Xiaomi 11T Proは長時間露光撮影が可能なので、オート撮影では撮れない幻想的な水の流れを表現することが出来ました。
通常、このような写真を撮るためにはシャッタースピードを落とす必要がありますが、この機能を使うことで誰でも簡単に撮影することができます(ただし三脚必須)。
ソフトウェア処理による手振れ補正機能搭載
Xiaomi 11T ProはOIS(光学式手振れ補正)を搭載していませんが、ソフトウェアの処理による手振れ補正機能があります。
Xiaomi 11T Proの手ぶれ補正です☺️ pic.twitter.com/VKi8trGNUB
— やずX@Xiaomi大好きブロガー (@F10Dfjtu) November 12, 2021
足が地面に着いた時の振動によるブレが多少あるものの、手振れ自体はしっかり抑え込めています。
映画のような動画も簡単に撮影可能
Xiaomi 11T Proは「魔法のような映像体験を」がキャッチコピー。最先端のコンピューター処理により、映画で使われるような撮影効果が楽しめます。
Shot on Xiaomi 11T Pro
マジックズーム pic.twitter.com/IL59IhxOlL— やずX@Xiaomi大好きブロガー (@F10Dfjtu) November 6, 2021
こちらはマジックズーム。実際は後ろに下がりながら撮影しているのですが、逆に背景が迫ってくるという不思議な映像が撮れました。
Shot on Xiaomi 11T Pro
パラレルワールド pic.twitter.com/9GtaabUcl0— やずX@Xiaomi大好きブロガー (@F10Dfjtu) November 6, 2021
こちらはパラレルワールド。遠距離から工場を撮影したのですが、異世界の門が開くような映像になっています。
その他、ビデオでズームインしながら被写体に近づき音声を拾うことができるオーディオズームや、優れたダイナミックレンジで細部まで鮮明に映すHDR10+撮影が可能です。
Xiaomi 11T Proカメラ総評:6万円台のスマホとしては次第点
筆者のXiaomi 11T Proのカメラの評価を以下にまとめました。
ポイント
✅1億画素カメラは流石の解像感で綺麗な画質
✅大きいボケとビビッドな色でSNS向き
✅2倍デジタルズーム&超広角は実用的な性能
✅Night Owlで夜景が美しく撮れる
✅とにかく寄れるテレマクロカメラが楽しい
✅多彩な動画撮影が楽しい
総評としては、6万円台のスマホとしては十分楽しめるカメラ性能だと思いました。
当然、10万円以上するようなスマホなら望遠カメラや、超低照度でも明るく撮れるカメラを搭載していたりしますが、本機はあくまで6万円台のスマホ。1億画素カメラに加えて、超広角、テレマクロカメラもあり、むしろ一般的には十分な性能と多彩さを持っていると言っていいでしょう。
また、シャオミの最上位フラッグシップモデル「Mi 11 Ultra(日本未発売)」が搭載していた「Night Owl」が本機にも搭載されたことで、夜景性能が大きく引き上げられていることもポイント。メインカメラにはRedmi Note 10 Proと同じ廉価センサーのIsocell HM2が採用されていますが、ズーム性能や夜景性能で上回る調整がされており、思っていたより好印象です。
Xiaomi 11T Proの処理性能・動作・発熱をレビュー
AnTuTuスコアは約80万点
Xiaomi 11T ProはハイエンドSoC「Qualcomm Snapdragon 888」を搭載。また、メモリ/ストレージ規格は、それぞれLPDDR5、UFS3.1 に対応。最高クラスの読み書き速度で、スムーズな動作を可能にしています。
AnTuTuベンチマークでは80万点前後のスコアを記録し、優れた性能があることが分かります。実は発売当初のスコアはこれよりも約10万〜15万点ほど低かったのですが、アップデートで改善されました。
参考までにアップデート前のスコアを以下に掲載しておきます。
- 以前のスコア①
- 以前のスコア②
一説によれば、以前はSoCに含まれる高性能コアが動いていなかったのが、アップデートでしっかり動くようになったと言われています(参考リンク)。
発熱も許容範囲内。ゲームもちゃんと楽しめる
また、実際の性能を試すために、最も処理性能が必要と言われる3Dゲーム「原神」を最高設定でプレイしてみました。
1時間ほど続けてゲームをプレイしましたが、動作が極端に重くなることもなく発熱も許容範囲内。冷却性能も悪くなく、冷えるのも早く感じました。
その他の動作も快適そのもので、バッテリー(パワー)を重視するかパフォーマンスを重視するかで3段階の調整も可能になっています。
Xiaomi 11T Proのディスプレイをレビュー
A+評価の有機ELディスプレイ搭載
直射日光下でもはっきり見えるディスプレイ
Xiaomi 11T Proは、ディスプレイに6.67インチのAMOLED(有機EL)フラットスクリーンを採用。世界的なディスプレイ評価機関「DisplayMate」によってA+の評価を得ており、ガラスには最高レベルの硬度を誇るGorilla Glass Victusが使われています。
直射日光下でも見やすく、視野角も広い
10億色の鮮やかな色表現に対応しているだけでなく、ピーク輝度は1000nits(安いスマホだと400nits程度)もあるので、直射日光下でも見やすいディスプレイとなっています。
視野角もかなり広く、かなりきつい角度で見ても鮮やかな発色を保っています。また、リフレッシュレート120Hz、タッチサンプリングレート360Hzに対応しており、動作性も優れています。
Xiaomi 11T Proの音響をレビュー
Harman Kardon監修の高音質デュアルスピーカー搭載
- 天面
- 底面
Xiaomi 11T Proは、アメリカの音響メーカー「Harman Kardon」がチューニングしたデュアルスピーカーを搭載。音質が優れているだけでなく、音量も正面に対しても大きく出るので迫力のあるサウンドが楽しめます。
天面と底面にそれぞれスピーカー穴があり、左右対称の位置に配置されているため、両手で横向きに持った時にどちらかが手で塞がれてしまうこともありません。手持ちでのゲームや動画視聴を不満なく楽しむことができます。
イヤホンジャックなし。ただし高音質コーデックは網羅
Xiaomi 11T Proは、3.5mmイヤホンジャックは非搭載です。一方、全ての高音質Bluetoothコーデックに対応しています。
基本的なコーデックである「SBC」「AAC」は勿論、最高96kHz/24bit伝送が可能な「LDAC」「LHDC 4.0」「aptX系」など、ハイレゾ相当コーデックが全部入りです。
Xiaomi 11T Proのバッテリー・充電をレビュー
120W急速充電の充電速度を検証。めちゃくちゃ速い!
Xiaomi 11T Proは120Wの急速充電「Xiaomiハイパーチャージ」に対応しています。シャオミによると17分で満充電(0%→100%)できるといいます。
そこで、急速充電器を用いてバッテリー残量が0%の状態からの充電時間を実際に計測してみました。詳細は以下の通り。
充電時間 | バッテリー |
5分 | 43% |
10分 | 74% |
15分 | 98% |
17分 | 100% |
満充電にかかる時間は本当に17分でした。気温などにより多少の前後はあると思われますが、驚異的な充電速度です。
なお、発熱はあるものの極端に熱くなることもありませんでした。シャオミによれば、Xiaomi 11T Proは技術、安全、証明サービスに関する世界的な認証機関「テュフ・ラインランド」の安全認証を得ており、800回の完全充電サイクルで元の容量の最大80%を保持するように設計されているとのことです。
バッテリー持ちを検証。かなり持つと思いきや...
Xiaomi 11T Proは、5,000mAhの大容量バッテリーを搭載しています。
バッテリー100%・輝度を60%・音量最大・バランスモードの状態で、Amazonプライムビデオを標準画質で二時間再生させ、バッテリー持ちの検証を行いました。筆者が所有している(していた)複数の端末との比較は以下の通りです。
1時間後 | 2時間後 | |
Xiaomi 11T Pro | 100% | 92% |
Mi 11 Lite 5G | 92% | 83% |
motorola edge 20 | 93% | 86% |
Redmi Note 10 Pro | 93% | 86% |
iPhone SE | 91% | 78% |
なぜか動画1時間の再生ではバッテリー残量が100%のままであり、1時間10分あたりから徐々に減り始めました。
そして、残量が20%程度となったところでバッテリーの減りが急に速くなります。これは筆者の個体だけかもしれませんが、不具合ならアップデートで直してほしいところです。
実際に一日使用するうえでは、バッテリー持ちは普通といったところで、ゲームやカメラを長時間使うような余程ハードな使用でなければ一日はしっかり持ちます。
Xiaomi 11T ProのよくあるQ&A
Q1.Xiaomi 12T Proとどっちを買うべき?
A. 財布が許すなら「Xiaomi 12T Pro」の方がおすすめです。
2022年12月に後継機Xiaomi 12T Proが日本向けに発表されましたが、価格は税込109,800円と、Xiaomi 11T Proよりも4万円も高くなっています。
しかしながら多くのアップデートがあり、両方使ってみた筆者としても、カメラ・ゲーム・バッテリー持ちなどあらゆる面でXiaomi 12T Proの方が優れていると感じます。
・AnTuTu 約80万点 → 100万点超!「原神」もかなり快適に動く
・前世代よりも65%も大きくなったVC冷却で放熱性能優秀
・メインカメラ 1億画素・1/1.56型 → 2億画素・1/1.22型!夜景が強い
・側面指紋認証 → 画面内指紋認証で利便性向上
また、日本版独自対応として24か月の無料バッテリー交換があり、長く使うことができます。
価格に見合った価値はあるので、財布が許すならXiaomi 12T Proを購入した方が満足できるでしょう。なお、IIJmioでは、通常価格98,820円、セール特価79,800円で購入可能です。
Q2.FeliCa(おサイフケータイ)に対応?
A. Xiaomi 11T Proは、FeliCa(おサイフケータイ)に対応しています。
背面右上にFeliCa搭載
これを使って、改札口やコンビニで素早く非接触型決済をすることができます。
Q3. 防塵・防水性能は?
A. Xiaomi 11T Proの防塵防水性能はIP53です。
防塵性能(IP5X):機器の正常な作動に支障をきたしたり、安全を損なう程の量の粉塵が内部に侵入しない
防水性能(IPX3):垂直より左右60°以内からの降雨によって有害な影響を受けない
Q4. SIMとmicroSDの仕様は?
A. Xiaomi 11T Proは、nanoSIM(物理SIM)×2に対応していますが、microSDは非対応です。
SIMトレーはデュアルSIM仕様ですが、残念ながらmicroSDカードは入りません。
容量が気になる人は256GBモデルの購入をおすすめします。なお、Xiaomi 11TもmicroSDカードには非対応で、128GBモデルのみとなっています。
Q5. Xiaomi 11T Proは、指紋・顔認証に対応?
A. Xiaomi 11T Proは、側面指紋認証と顔認証に対応です。
側面指紋認証は電源ボタンを兼ねており、押さずとも触れるだけでロックが解除されます。
Xiaomi 11T Proの指紋認証、顔認証 pic.twitter.com/VH90lf1T1k
— やずX@Xiaomi大好きブロガー (@F10Dfjtu) November 12, 2021
認証速度は、指紋も顔も非常に速くスムーズです。
Q6. 120W急速充電って安全なの?
A. シャオミによれば、Xiaomi 11T Proは34の安全機能があり、世界的な認証機関「テュフ・ラインランド」の急速充電安全認証を取得。また、800回のフル充電サイクルで、バッテリーは 80%の容量を保持するとのことです。
筆者の検証では、充電中のバッテリーの最高温度は44°程度で極端に熱くなることもなく、勿論充電が終わればすぐに冷え始めます。半年間以上、ほぼ毎回120Wで充電してきましたが特にトラブルもなく使えました。
Xiaomi 11T / 11T Proのスペック表
Xiaomi 11T Proのスペック表は以下の通りです。なお、比較のために標準モデルのXiaomi 11Tのスペックも記載しています。
※優れている部分を赤字で記載しています。
Xiaomi 11T | Xiaomi 11T Pro | |
OS | MIUI12.5, Android 11 | |
SoC | Dimensity 1200-Ultra | Snapdragon 888 |
メモリ | 8GB, LPDDR4X | 8GB, LPDDR5 |
容量 | 128GB, UFS 3.1 | 128 / 256GB, UFS 3.1 |
画面 | 6.67インチ、有機EL 解像度:1080×2400(フルHD+) リフレッシュレート:120Hz(可変式) タッチサンプリングレート:480Hz HDR10+ Gorilla Glass Victus |
6.67インチ、有機EL 解像度:1080×2400(フルHD+) リフレッシュレート:120Hz(可変式) タッチサンプリングレート:480Hz MEMC, Dolby Vision, HDR10+ Gorilla Glass Victus DisplayMate A+ |
カメラ (背面) |
トリプルカメラ構成 メイン:1億800万画素 (Isocell HM2) 超広角:800万画素 テレマクロ:500万画素 |
トリプルカメラ構成 メイン:1億800万画素 (Isocell HM2) 超広角:800万画素 テレマクロ:500万画素 8K, HDR10+動画撮影 |
カメラ (正面) |
1600万画素 | 1600万画素 |
電池 | 5000mAh 最大67W急速充電 ※充電器付属 |
5000mAh 最大120W急速充電 ※充電器付属 |
音響 | デュアルスピーカー Dolby Atmos |
デュアルスピーカー harman kardon監修 Dolby Atmos |
生体認証 | 側面指紋、顔 | |
防塵防水 | 非公表(IP53?) | |
おサイフ ケータイ |
なし | あり |
SIMスロット | デュアルSIM | |
4G | LTE FDD:B1/2/3/4/5/7/8/12 /13/17/18/19/20/26/28/32/66 LTE TDD:B38/40/41/42 |
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5G | n1/n3/n5/n7/n8/n20/n28 /n38/n40/n41/n66/n77/n78 |
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サイズ | 約164.1 x 76.9 x 8.8 mm | |
重量 | 約203g | 約204g |
カラー | ムーンライトホワイト、メテオライトグレー、セレスティアルブルー | |
市場想定価格 | 8GB/128GB:5万4,800円(税込) | 8GB/128GB:6万9,800円(税込) 8GB/256GB:7万9,800円(税込) |
Xiaomi 11T Proレビューまとめ:充電の速さに感動!完成度の高いコスパ・ハイエンドスマホ
Xiaomi 11T Proレビューをお届けしました。Xiaomi 11T Proの実際に使用してみて感じた特徴は以下の通りですが、一言で表現すると「充電で感動できるコスパ・ハイエンドスマホ」です。
ポイント
✅実際の動作と発熱の調整が優れている
✅有機ELディスプレイが綺麗
✅スピーカーの音が良く音量も大きい
✅本当に17分で満充電できる
✅バッテリー持ちが非常に良い
✅望遠はないが意外と楽しめるカメラ
✅おサイフケータイも使える
ただ優れたハードウェアを搭載しているだけで完成度はイマイチなスマホもありますが、Xiaomi 11T Proは完成度が高いと感じます。唯一、搭載しているカメラが物足りない感はあるものの、意外とソフトウェアが良い仕事をしており、思っていたよりも楽しめました。
そして、17分で充電できる120W急速充電は驚嘆の一言で、発熱も抑えられており、いつでも短時間で充電が完了するのは非常に魅力的です。ついつい充電を忘れてしまう方や、忙しく日々を過ごされている方には、頼もしい味方となるでしょう。
Xiaomi 11T Proをお得に購入する方法
Xiaomi 11T Proの市場想定売価は8GB/128GBモデルが6万9,800円(税込)、8GB/256GBモデルが7万9,800円(税込)。また、下位モデルのXiaomi 11T(8GB/128GB)が5万4,800円(税込)となっています。
ところが、実はMVNO(格安SIM)と同時契約することでお得に購入することが可能。Xiaomi 11T Proは3万円台、Xiaomi 11Tは2万円台からの購入が可能です。
以下の記事では、お得に購入できるMVNOをまとめています。SIMカードの維持費も最安で550円(税込)/月と非常に安価なものもあるので、是非ご検討ください。