2022年6月16日、OPPOは日本向けに新型スマホ「OPPO Reno7 A」を発表しました。
ところが、その直後にライバル企業シャオミが、名指しはしていないもののOPPOを煽ったと思われるツイートを投稿しました。
#RedmiNote11Pro5G こっちが完勝じゃない? pic.twitter.com/GAdohVQZ0b
— Xiaomi Japan (@XiaomiJapan) June 16, 2022
シャオミは同じ価格(税込4万4,800円)の「Redmi Note 11 Pro 5G」の方が優秀と言いたいようです。なので、OPPOもシャオミもたくさん使ってきた筆者が、その性能を比較してどちらが優れているか考えてみようと思います。

以下少しの時間ですが、お付き合いください。
ジャンプできる目次
- 1 IP68防塵防水と取り回し以外はRedmi Note 11 Pro 5Gの方が優秀
- 2 動作性能は互角。どちらもSnapdragon 695 5G搭載
- 3 Redmi Note 11 Pro 5Gがディスプレイは圧倒
- 4 Redmi Note 11 Pro 5Gの108MPカメラは望遠性能で優る
- 5 Redmi Note 11 Pro 5Gは電池容量・充電出力でも圧倒
- 6 Redmi Note 11 Pro 5Gは音響も優秀。デュアルスピーカー搭載!
- 7 OPPO Reno7 Aは横幅が狭く、軽いので取り回しが良い
- 8 OPPO Reno7 Aは、その他の付加価値で上回る。特にIP68防塵防水
- 9 まとめ:スペックならRedmi、IP68防水と取り回しを取るならOPPO
IP68防塵防水と取り回し以外はRedmi Note 11 Pro 5Gの方が優秀
結論を最初に言えば、スペック面ではRedmi Note 11 Pro 5Gの方が全体的に優秀。特にバッテリーおよびディスプレイ性能は圧倒的です。
一方、OPPO Reno7 AはIP68の防塵防水規格と、横幅の狭さと軽さによる取り回しの良さで優ります。
スペック比較表は以下の通り。優秀またはそう思われる部分を赤字にしています。
OPPO Reno7 A | Redmi Note 11 Pro 5G | |
SoC | Snapdragon 695 5G | |
容量 | 6+128GB, 最大1TBのmicroSD対応 | |
画面 | 6.4インチ, 有機EL | 6.67インチ, 有機EL |
リフレッシュレート | 90Hz | 120Hz |
タッチサンプリングレート | 180Hz | 360Hz |
ピーク輝度 | 600nits | 1200nits |
アウトカメラ | 48 + 8 + 2MP | 108 + 8 + 2MP |
インカメラ | 16MP | |
電池 | 4500mAh, 18W充電 | 5000mAh, 67W急速充電 |
音響 | モノラル, 3.5mmイヤホンジャック | デュアル, 3.5mmイヤホンジャック |
生体認証 | 画面内指紋/顔 | 側面指紋/顔 |
FeliCa | 対応 | |
防塵防水 | IP68 | IP53 |
SIM | nanoSIM×2, eSIM×1 (メーカー版) | nanoSIM×1, eSIM×1 |
寸法 | 159.7 x 73.4 x 7.6mm, 175g | 164.19 x 76.1 x 8.12mm, 202g |
価格 | 税込4万4,800円 |
IP68防塵防水やサイズと軽さに拘る人はOPPO Reno7 A、より優秀なスペックによる便利さを求める人はRedmi Note 11 Pro 5Gがおすすめです。
動作性能は互角。どちらもSnapdragon 695 5G搭載
Redmi Note 11 Pro 5GとOPPO Reno7 Aは同じSoC(CPU)の「Snapdragon 695 5G」を搭載しています。
- Redmi Note 11 Pro 5G(なぜか11Tと表記されている)
AnTuTuベンチマークスコアではおよそ39万点前後の性能。日常動作ならサクサク、低画質設定なら3Dゲームも遊べるといったところでしょう。メモリおよびストレージも同じく6GB+128GBで変わりません。
ところでOPPO Reno7 Aは、システム内の不要なゴミを圧縮してサクサク動作が36ヶ月続くシステム劣化防止機能に対応し、長く愛用できることをPRしていました。
しかし、実はシャオミも同様の機能に対応。シャオミが採用する独自OS「MIUI 13」も36ヶ月使用しても読み書き性能の劣化は5%に留まるとしています。

Redmi Note 11 Pro 5Gがディスプレイは圧倒
最近のシャオミはミドルレンジ機でも優秀なディスプレイを搭載していることが多く、Redmi Note 11 Pro 5Gも例に漏れません。

Redmi Note 11 Pro 5G
6.67インチの大型有機ELを搭載しており、120Hzの高リフレッシュレートで滑らかに動作。また、ピーク輝度は1200nitsとフラッグシップ機並に高く、直射日光にも負けません。
一方、OPPO Reno7 Aは6.4インチの有機ELを採用していますが、リフレッシュレートは90Hz止まりで、ピーク輝度は600nitsと低め。炎天下の野外では見づらくなります。

OPPO Reno7 A
また、いわゆる下顎(ディスプレイ下部の黒い縁)が非常に大きくなっています。これは安いディスプレイの典型的な特徴です。
実は両方とも高品質有機ELを意味する「AMOLED」を名乗っていますが、はっきり言ってOPPO Reno7 AはAMOLEDの基準を満たすものではないと思います。

Redmi Note 11 Pro 5Gの108MPカメラは望遠性能で優る
Redmi Note 11 Pro 5GとOPPO Reno7 Aは、メインカメラ以外はどちらも800万画素の超広角カメラ、200万画素のマクロカメラを備えています。
これは、最近のミドルレンジ機としてはよくある構成。異なるのはメインカメラで、Redmi Note 11 Pro 5Gは1億800万画素、OPPO Reno7 Aは4800万画素となっています。
はっきり言えるのは、Redmi Note 11 Pro 5Gの108MPモードの解像感は圧倒的という点です。
108MPモードで撮った写真の情報量はすさまじく、②の写真のように拡大して切り取っても流石の高精細さ。望遠カメラの代替として機能するという点では少なくとも優秀です。
また、夜景作例は以下の通りです。
▽OPPO Reno7 A


←夜景モード補正なし:夜景モード補正あり→
(表示されていない場合、ページを再読み込みしてください)
▽Redmi Note 11 Pro 5G


←夜景モード補正なし:夜景モード補正あり→
(表示されていない場合、ページを再読み込みしてください)

Redmi Note 11 Pro 5Gは電池容量・充電出力でも圧倒
Redmi Note 11 Pro 5Gのバッテリーは、容量5000mAhで67W急速充電対応。さらに充電器が付属します。
充電速度は非常に優秀で、0%から充電してもわずか15分で半分近く充電できます。
Redmi Note 11 Pro 5G | |
充電時間 | バッテリー |
15分 | 49% |
30分 | 84% |
43分 | 100% |
また、高出力充電は発熱によるバッテリー劣化が気になるところですが、シャオミの安全技術は優秀で熱くても30℃代後半に留まるように設計されています。
これに対して、OPPO Reno7 Aのバッテリーは容量4500mAhで充電は18W止まり。0%から充電すると2時間近くかかります。また、充電器も付属しません。
OPPO Reno7 A | |
充電時間 | バッテリー |
30分 | 38% |
1時間 | 69% |
1時間30分 | 91% |
1時間56分 | 100% |

Redmi Note 11 Pro 5Gは音響も優秀。デュアルスピーカー搭載!
Redmi Note 11 Pro 5GとOPPO Reno7 Aは、ともに3.5mmイヤホンジャックを搭載しています。
一方、OPPO Reno7 Aのスピーカーはモノラルになっているのに対して、Redmi Note 11 Pro 5Gはデュアルスピーカーを搭載。
- Redmi Note 11 Pro 5G 天面
- Redmi Note 11 Pro 5G 底面
ゲームや動画を楽しむには、やはり迫力のサウンドが楽しめるデュアルスピーカーは嬉しいところです。
OPPO Reno7 Aは横幅が狭く、軽いので取り回しが良い
以上のようにスペック面で劣る部分の多いOPPO Reno7 Aですが、取り回しは確実にRedmi Note 11 Pro 5Gよりも良いでしょう。
OPPO Reno7 Aの横幅は73.4mmと抑えられており、厚みは7.6mmと薄型。重量も175gと軽量です(実際は150g程度のもっと軽いスマホもあるので中量クラス)。

OPPO Reno7 A
これに対してRedmi Note 11 Pro 5Gの横幅は76.1mmと少々存在感があり、手の小さい人では持ちにくさを感じるサイズ。厚みは8.12mmとそれほど厚くはないものの、重量は202gと重めです。

Redmi Note 11 Pro 5G

OPPO Reno7 Aは、その他の付加価値で上回る。特にIP68防塵防水
Redmi Note 11 Pro 5GとOPPO Reno7 Aは、どちらも付加価値の多いスマホです。
FeliCa(おサイフケータイ)、最大1TBのmicroSD、3.5mmイヤホンジャック、画面内指紋認証、eSIMの対応は共通。日本で求められることの多い付加価値が勢ぞろいで、後から「あれがない、これがない」で悩みません。
しかし、OPPO Reno7 Aは通常のスマホとしては最高クラスのIP68防塵防水に対応。一定時間の水没にも耐えられます。
これに対して、Redmi Note 11 Pro 5GはIP53防塵防水。いわゆる生活防水で、多少の雨や水しぶきなら大丈夫といった程度です。
また、細かい点を挙げるとOPPO Reno7 Aは画面内指紋認証に対応。指紋認証の使いやすさは左右どちらの手で持っても変わりません。これに対して、Redmi Note 11 Pro 5Gは電源ボタンが指紋センサーを兼ねる側面指紋認証なので、左手持ちでは使いにくいです。
SIMカードの対応についても、OPPO Reno7 Aが優秀。メーカー版ならnanoSIM×2とeSIM×1に対応していますが、Redmi Note 11 Pro 5GはnanoSIM×1、eSIM×1です。
なお、Redmi Note 11 Pro 5Gは背面にガラスパネルを採用しています。

Redmi Note 11 Pro 5G
これに対してOPPO Reno7 Aは樹脂パネルですが、星空のようなキラキラしたデザインが美しいです。

OPPO Reno7 A
どちらが優れているとは一概に言えませんが、ガラスは樹脂よりも排熱性が良く、樹脂はガラスよりも軽いことが特徴です。
まとめ:スペックならRedmi、IP68防水と取り回しを取るならOPPO
以上のように、ディスプレイや充電性能、音響等のスペック面ではRedmi Note 11 Pro 5Gが圧倒している部分が目立ちます。

Redmi Note 11 Pro 5G
これに対してOPPO Reno7 Aは、一般的なスマホとしては最高レベルのIP68防塵防水があり、より小型で軽量です。

OPPO Reno7 A
どちらを購入するかで迷っている方は、処理性能面では同じSoC(CPU)を搭載しており大差はないと思われるので、以上の特徴の違いを踏まえて選択するのが良いでしょう。
格安SIMとの同時契約なら、どちらも2万円前後での購入が可能です。