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OPPO A77 実機レビュー!Redmi 12Cとどっちがヤバイのか?

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2023年3月16日にシャオミが日本で発表した「Redmi 12C」が、「あまりにもスペックがヤバイ」と非難轟々です。一方、ライバルのOPPOも同様に「あまりにもスペックがヤバイ」と評された「OPPO A77」を日本で昨年末に発売していました。

そこで今回は、そのOPPO A77とRedmi 12Cのスペックを比較しつつ、OPPO A77の実機を使ったレビューをお届けします。

やずX
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OPPO A77とRedmi 12Cの比較

OPPO A77とRedmi 12Cのスペックを比較すると以下の通り。明確に優れている部分は赤字で表記しています。

Redmi 12COPPO A77
チップHelio G85Helio G35
容量4+128GB
1TBのmicroSD
4+128GB
1TBのmicroSD
画面6.71型, 60Hz, 液晶,
解像度:HD+,
輝度:500nits
6.5型, 60Hz, 液晶,
解像度:HD+,
輝度:600nits
メインカメラ5,000万画素5,000万画素
サブカメラ深度センサー深度センサー
電池5,000mAh,
10W,
Micro-USB
5,000mAh,
33W,
USB Type-C
音響イヤホンジャック,
シングルスピーカー
イヤホンジャック,
デュアルスピーカー
生体認証背面指紋, 顔側面指紋, 顔
付属品充電器充電器, ケース,
画面フィルム
公式価格23,800円24,800円

価格的には1,000円の差ですが、単純に赤字で塗った部分はOPPO A77の方が多くなっています。しかし、OPPO A77が話題となった点は、搭載しているSoCの性能があまりにも低すぎること。

スマホ評価によく使われるAnTuTuベンチマークで表すと、OPPO A77は約10万点と何年も前のスマホ程度の性能です。一方、Redmi 12Cは20万点を超えるため、昨今のエントリースマホとしては一般的な性能です。

←micro USB:Type-C→

OPPO A77は、使っていて正直ウンザリしてくるレベルの動作ですが、対するRedmi 12Cも充電ポートが絶滅危惧種の「Micro-USB」となっており、いつの時代のスマホか分かりません。また、どちらも画面の解像度がHD+と低画質です(一般的なスマホはFHD+)。

こうした2022~2023年の日本で発売されるスマホとは思えない両機ですが、現実に発売されてしまいました。それでは、OPPO A77のレビューをご覧ください。

OPPO A77の本体と付属品をチェック

美しい背面。見た目はとても良い

OPPO A77は昨今のトレンドを意識し、角ばった薄型デザインとなっており、洗練された見た目です。

背面パネルにはOPPO独自の技術「OPPO Glow」を用いており、微細な粒子がキラキラと光る美しいデザイン。全体的にはブルーと言えそうですが、光の当たり方によってはパープルのようにも見えます。

サイドフレームもフラットな形状ですが、背面パネルとの接続部は斜めにカットされており、見た目だけでなく持ちやすさも配慮されています。

ディスプレイは6.5インチの液晶。安いスマホにありがちな水滴型ノッチが上部にあり、インカメラが納められています。また、いわゆる下アゴ(下部の黒枠)が大きく目立ちます。

水滴型ノッチの上部にはスピーカーがあります。

その他の細部は以下の通りです。

右側面。指紋センサー兼電源ボタンがある

左側面。ボリュームキーとSIM&SDカードスロットがある

Redmi 12Cとは違い、充電ポートは現在主流のType-Cです。

やずX
見た目の良さだけじゃなく、デュアルスピーカーとなっている点も好印象です!

付属品はケース・充電器もセット

パッケージは、最近のOPPOブランドらし洗練されたブルー✕ブラックのシンプルなデザイン。内容物は以下の通りです。

パッケージ内容

本体

TPUクリアケース

フィルム(貼付済)

充電器&ケーブル

SIMピン

説明書等

パッケージ内容は以上の通り。ケース、フィルム、充電器がセットになっており、そのまま使い始めることができます。

付属のケースは、カメラモジュール部分も覆う設計で、しっかり保護してくれます。

重量は、実測でケース無しだと約187gですが、ケースを装着すると約207gになります(フィルム分の重量も含む)。

OPPO A77のカメラをチェック

最大5000万画素の実質シングルカメラ

OPPO A77は最大5000万画素のトリプルカメラを搭載しています。構成は以下の通りです。

・メイン(広角):5000万画素

・深度センサー:200万画素

最初に結論を述べておけば、価格から想像できる通りの低性能なカメラです。

深度センサーは距離を測るためのもので撮影はできません。したがって、実質シングルカメラです。また、動画の画質は1080P/720Pのどちらかを選択可能。フレームレートは30fps固定で、手振れ補正はありません。

実際にカメラで撮影を行い、作例を複数用意したので是非ご覧ください。

写りは色薄め&暗め

それでは、OPPO A77で実際に撮影した写真を確認していきましょう。

色合いは若干薄く暗めの写りになります。良く言えば自然ですが、悪く言えば映えません。

← AI OFF | AI ON →
(表示されていない場合、ページを再読み込みしてください)

「ダズルカラー」というAI補正により若干色が濃くなりますが、それでもやはり色は薄めだと思います。

また、AI補正をONにして撮影する場合、シャッターを切ると画面上部に「幻惑色を構成中...」と表示され、保存されるまでに1秒程度時間がかかります。

やずX
レスポンスは良くないですね......。

ある程度の光量があれば、色は薄めながら良好な写りになります。

あまり解像感の高いカメラではないので、少し暗い場所だと粗さが目立つようになります。上掲の写真は、何だかみたらしに滑らかさがなく硬そうに見えます。

一方、深度センサーが働いているのかどうかは分かりませんが、被写体をくっきりと捉えたポートレート撮影が可能でした。

白飛び・黒潰れが目立つ

OPPO A77のカメラはダイナミックレンジが狭く、光が強くても弱くてもダメな意味で強い影響を受けます。

上掲の写真は強い日差しで空が完全に白飛びしてしまいました。太陽が低くなっている時間帯はかなり苦手です。

こちらの写真も左上隅で白飛びが起きています。逆に右下隅は黒潰れしてしまっています。強い日差しや逆光時の撮影は避けるべきでしょう。

白飛びするよりかは黒潰れさせた方が締まった印象の写真になります。露出を下げて黒を強調した写真にした方が見た目的には良さそうです。

粗い解像感。ズームは最大でも5倍

OPPO A77は5000万画素のカメラを備えていますが、望遠カメラは無く、ズーム性能はかなり微妙。倍率は最大でも5倍です。

以下、1~5倍の作例になります。

1倍

2倍

1倍と2倍ズームで撮影しました。1倍の時点で既に微妙な解像感ですが、2倍になると粗さが目立つようになります。

3倍

4倍

5倍

3倍以降のズームは、さらに粗さがはっきりと分かるようになってきます。5倍までズームするとかなりガリガリとした画質で、実用的とは言い難くなります。

低い夜景性能

OPPO A77は夜景モードを備えているので、ある程度暗い場所にも対応します。

このモードを使えば、ノイズを除去しきれなくとも、少なくとも普通にオートで撮るよりは綺麗です。

しかしながら、元々のセンサーの性能が不足しており、かなり暗めになってくるとそもそもピントが合いません。上掲の写真程度の暗さで既にピントが合わなくなりました。

暗い部分を明るくする補正も限界があるので、そもそも暗所や夜景を綺麗に写真に収めることは期待しない方が良いでしょう。

動画の手振れ補正は最低限

OPPO A77は特に手振れ補正のような機能はありません。

※GIF画像のため、画質やフレームレートは低下しています。

手はもちろん足の振動もダイレクトにスマホに伝わってしまうので、動きながらの撮影は向いていません。

OPPO A77の処理性能と動作・発熱をチェック

OPPO A77は、おそらく現時点(2023/3/20)で日本向けに正規販売されているスマホとしては最低の処理性能です。

搭載しているSoC(CPU、チップセット)は、「Helio G35」で、処理性能を「AnTuTuベンチマーク(Lite版)」を使って計測したところ、約11万点でした。ゲームは全くダメなことは勿論、日常動作も明らかにモタつきます。

また、ベンチマークを最後まで実行できないことも多く、3回行って2回は途中で止まってしまいました。

メモ

主要なSoCの性能目安

Snapdragon 680:25万点前後(3Dゲームは不向き)

Snapdragon 695:30万点代後半(3Dゲームはギリギリできる)

Snapdragon 778G:50万点前後(ある程度3Dゲームもできる)

Snapdragon 8+ Gen 1:100万点以上(3Dゲームに最適)

またメモリも最大4GBしかないため、たくさんのアプリを開くとモタつきが目立つだけでなく、アプリがフリーズやクラッシュを起こします。

これでも良いと思うかは人それぞれかもしれませんが、読み込みの遅さや動作のモタつきは誰でもハッキリ分かるレベルです。

やずX
個人的にはとてもイライラします......。

OPPO A77のディスプレイをチェック

OPPO A77は、6.5インチの液晶ディスプレイを搭載しています。画質はHD+という低画質(一般的なスマホはFHD+)で、何となくぼんやりとした発色です。

実際に画面に寄って見ると、ドット感がはっきりと分かります。

OPPO A77(600nits)

またピーク輝度は600nitsと低めなので、直射日光下で見ると明らかに画面が太陽に負けてしまいます。

やずX
う~ん。見にくい!

POCO X5 5G(1200nits)

ピーク輝度1200nitsの有機ELディスプレイを搭載している別の機種と比較すれば、その差は歴然です。

とは言え、日光が強い場所を除けば見にくいということはないので、画面性能にどこまでを求めるかの問題です。外であまりスマホをいじることが無い人ならば特に問題ないでしょう。

なお、AmazonプライムビデオやNetflixの高画質再生に必要なセキュリティレベル(Widevine)は最高の「L1」です。画面の発色はちょっとぼんやりしていますが、動画自体はHD再生が可能です。

OPPO A77のバッテリー・充電性能をチェック

33W充電器が付属

バッテリー持ちを検証。かなりよく持つ

OPPO A77のバッテリー持ちは、かなり良いです。容量は5,000mAhというかなり大きめなので当然と言えば当然です。

バッテリー100%・音量100%・輝度60%の状態で、Amazon Prime Videoを標準画質で2時間再生させ、バッテリー持ちの検証を行いました。その他の人気のある端末との比較は以下の通りです。

機種(リフレッシュレート)1時間後2時間後
OPPO A77
(60Hz)
97%89%
OPPO Reno7 A
(90Hz)
93%88%
Redmi Note 11
Pro 5G(120Hz)
93%86%
Redmi Note
11(60Hz)
94%87%

ハードな使い方でも1日耐えられるレベルで、ライトな用途なら余裕で2,3日持つと思います。

充電速度を検証。30分で40%以上充電できる

OPPO A77は最大33Wの急速充電に対応しています。

そこで、付属の急速充電器を用いてバッテリー残量が1%の状態からの充電時間を実際に計測してみました。詳細は以下の通りです。

充電時間バッテリー
30分42%
1時間84%
1時間18分100%

満充電にかかる時間は約1時間18分でした。30分もあれば40%以上充電できるというエントリー機らしからぬ充電速度で、多くの人が速いと感じるのではないでしょうか。

やずX
そもそもこのスマホを買う人が、充電速度を気にしているかは不明ですが......。

OPPO A77の音響をチェック

OPPO A77のスピーカーは格安のエントリースマホながらデュアルスピーカー搭載です。画面側のサブスピーカーは若干音量が小さいものの、格安のスマホでそこまで求めるのは酷でしょう。

最大音量が十分あるだけでなく、通常の最大音量より2倍の音量にできるウルトラボリュームモードも搭載しています。このモードを使うとかなり音量が大きくなりますが、その分大きくなるはずのノイズもほとんど感じません。

やずX
以外にも優秀なスピーカー性能!

また、端末の底面には3.5mmイヤホンジャックを搭載しているので、有線イヤホンも使うことができます。

OPPO A77のスペック表

OPPO A77のスペック表は以下の通りです。

 OPPO A77
OSAndroid 12, ColorOS 12
SoCHelio G35
メモリ4GB
容量128GB,
最大1TBのmicroSD対応
画面6.5型, 液晶,
HD+(1612×720) ,
リフレッシュレート:60Hz

タッチサンプルレート:60Hz
アウトカメラメイン:5000万画素
深度センサー:200万画素
インカメラ800万画素
電池5000mAh, 33W充電
防塵防水IP54
4GLTD-LTE:38/41
LTE-FDD:1/2/3/4/5/7/8/
12/13/17/18/19/26/28/66
寸法163.7×75.0×8.0mm, 187g
本体色ブラック, ブルー
その他3.5mmイヤホンジャック,
側面指紋・顔認証
公式価格税込24,800円

ソース:OPPO

OPPO A77 レビューまとめ:ターゲットが不明なスマホ

OPPO A77のレビューをお届けしました。

ポイント

最低の処理性能で日常動作もモタモタ

ボヤッとした発色の画面。直射日光で見にくい

低性能なカメラ。とりあえず撮れる程度

バッテリー持ち〇。充電も速い

デュアルスピーカーで音質良好

とにかく性能のバランスが悪いが、見た目は良いスマホです。

安っぽさを感じさせないデザインや、充電速度が速いこと、スピーカー音質が比較的良いことなどが良い点ですが、あまりにも低い処理性能が足を引っ張ります。

正直どのユーザーをターゲットにしているのか謎で、とにかく安ければ良いという方は見た目は気にしたとしても、急速充電の有無やスピーカー音質を気にしないでしょう。

また、Redmi 12Cとの比較でも、やはりネックになるのが非常に低い処理性能。OPPO A77は大半の人が「動きが重い」と感じることでしょう。対するRedmi 12Cは充電端子が絶滅危惧種のMicro-USBというデメリットがありますが、充電器とケーブルは付属するので、あまり問題にならないかもしれません。

どちらもオススメできるスマホではないですが、個人的にはOPPO A77のモタモタ過ぎる動きはどうして耐えられません。どちらかを選べと言われれば、Redmi 12Cを選ぶと思います。

これ買うならRedmi Note 11を買うべき

しかし、どうしてもという理由でもない限り、わざわざOPPO A77やRedmi 12Cを選ぶ意味はありません。それは、同じ価格帯にも関わらず、ほぼ上位互換のRedmi Note 11という優秀な存在がいるからです。

処理性能はOPPO A77の約2.5倍で日常動作ならサクサク。また、ディスプレイも非常に明るい最大輝度1,000nits(!)のFHD+有機ELとなっており、満足度は格段に違うでしょう。

輝度が高いの意で、直射日光下でも見やすい

やずX
本当は目の弱っているおじいちゃんおばあちゃんにこそ、こういう綺麗な画面のスマホを使ってほしいです。

その他のスペックはよく似ており、5,000mAhバッテリー+33W急速充電対応。メインカメラも5,000万画素で、デュアルスピーカーだけでなくイヤホンジャックも対応です。

ストレージは64GBですが、microSDカードを使えば問題なし。またIP53防塵防水で、OPPO A77のIP54に僅かに劣るものの、結局どちらも生活防水なので大した違いはありません(最後の数字が防水性能を表す)。

メモ

IPX3:鉛直から60度の範囲の散水によって有害な影響を受けない

IPX4:あらゆる方向からの水の飛まつを受けても有害な影響を受けない

Redmi Note 11は非常にお得に買う方法もあるので、以下の記事も合わせてご覧ください。

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やずX

Xiaomiモノづくり研究所研究員(2022年〜)で、スマホの専門家。スマホを実際に使って評価しています。ニュース記事は、信頼性の高いソースを元に独自の視点を加えて書いています。 ↓X(Twitter)でも情報発信中!

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