auと契約して「iPhone 13 mini」を実質1円で購入できたのでご紹介します。

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iPhone 13 mini 価格内訳:2年後返却で支払いは1円のみに
筆者がiPhone 13 mini(128GB)を購入したのは、地元イオン内の家電量販店「エディオン」で、いろいろ施策が入り実質1円となりました。

それでは、その仕組みをご説明しましょう。以下の通り、10/1~10/3の間でエディオン独自の施策が行われていました。
通常価格109,755円(税込)に複数の値引きが入る仕組で、詳細は以下の通りです。
①店舗独自値引:18,700円
②対象機種独自値引:34,234円
③5G MNPおトク割:3,300円(分割金から値引)
④購入後13か月~25か月以内返却で値引:53,520円
少々複雑ですが、まず①②により端末代金が値引かれ、56,821円。その後、約2年間で分割して支払うのですが、3,301円を22回に分けて支払い、23回目に残った53,520円を支払うという仕組みです。
ただし、auの5GプランへMNPする特典③により、22回で支払う3,301円のうち3,300円が値引かれます。そして、④の購入後13か月~25か月以内の端末返却で、最後の53,520円の支払いが不要に。実際に支払うのは1円だけという訳です。

もちろん最後の割引を無視して53,520円を支払い、返却しないという選択も可能です。
なお、これ以外にも、au、ドコモ、ソフトバンクとの契約を条件として以下の施策が行われていました。
なお、以前こうした施策はiPhone 12シリーズやiPhone SEが中心だったのですが、iPhone 14シリーズが新たに登場したことで、型落ちとなったiPhone 13シリーズも施策の対象となったようです。
▽【2022.10.22追記】別の日時にてiPhone 13の実質1円も確認しました。
なぜこんな商売が成立してしまうのか
「1円スマホ」が回線契約の餌になっている
それでは、何故iPhone等の人気スマホが1円で販売 & レンタルされているのでしょうか。答えは「1円のスマホを餌にして回線契約につなげるため」です。
日本では、主に以下の通信事業者があり、常日頃から激しい回線契約の獲得競争が行われています。
主な通信事業者
MNO(キャリア):ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル
サブブランド:UQモバイル(au)、Yモバイル(ソフトバンク)
MVNO:IIJmio、OCNモバイルONE、mineoなど
そのため、各社は回線契約を条件に端末を値引きするほか、様々なキャンペーンを行っており、回線契約の奪い合いが起こっています。
こうして通称「1円スマホ」が多数市場に流通することになるのです。
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また、こうした回線契約やサポートを提供する店舗の多くが、直営ではなく代理店のため、その店舗独自の施策も非常に多くなっています。

こうした代理店のほとんどは、当然ノルマがあるので「1円スマホ」はノルマ達成のための強力な武器となります。また「1円スマホ」は、当然ながら元値が高い商品である方が魅力的なため、本来は10万円を超えるようなiPhoneも「餌」として投入されている訳です。
とは言え、あまりに高価なスマホを1円にしてしまうのは通信事業者としても諸刃の刃。特に、今回紹介した「iPhone 13 mini」の案件は店舗独自の割引もあり、店舗にとっては大きな負担となります。
そのため、こうした施策は毎回行われている訳ではなく、特に回線契約の獲得が見込まれる期間に集中して行われる傾向にあります。
今回は2年レンタルによる実質1円でしたが、特に新たな回線契約が多くなる3月には、実質ではなく一括1円の施策が多数登場することでしょう。今年3月には、そこら中でiPhone 12等の人気スマホが一括1円となっていました。
回線契約条件の端末値引きは、本来2万2,000円(税込)まで
現行の電気通信事業法は、回線契約を条件とする端末値引きを2万円(税込2万2,000円)までに制限しています。
しかし、端末単体での値引きは禁止しておらず、また返却による値引きも同様に禁止されていません。そのため、今回ご紹介したiPhone 13 miniの値引きは、この法律に抵触しないようになっています。
①店舗独自値引:18,700円
※回線契約を条件とする端末値引き
②対象機種独自値引:34,234円
③5G MNPおトク割:3,300円(分割金から値引)
※回線契約を条件とする端末値引き
④購入後13か月~25か月以内返却で値引:53,520円
つまり、実は②は端末そのものに値引きが入っているので、単体でも「109,755円-34,234円=75,521円」で購入できます。
とは言え、こうした通常価格のほぼ半額で端末を売ってしまえば、単に赤字を積み上げるだけになります。そのため「今は在庫がない」「単体用の在庫がない」等の理由で購入を断られる場合があります。
総務省は単体販売を拒否しないよう指導しているのですが、販売店・代理店にはキャリアからの厳しいノルマもあり、総務省の意向に反することが分かっていても売らない(売れない)のです。
なお、筆者は以前似たような施策を利用して、「Xperia 10 Ⅳ」を実質17,001円(回線契約なしの一括22,001円 & PayPay 5,000円相当還元)で手に入れています。これは今回とは別の店舗での施策だったのですが、あっさりと単体で売ってもらえました。
▽詳細はコチラ

近年は総務省の指導が相次ぐ
一方、こうした極端な値引きは、キャリアに比べて体力がないMVNOにとっては不利となります。
これを総務省や公正取引委員会は問題視。9月26日には、総務省がNTTドコモ、KDDI、沖縄セルラー電話、ソフトバンク、楽天モバイルの5社に対して行政指導を行ったという報道がありました。
参考▷ITmedia「総務省が携帯5社に行政指導 端末割引の上限2万円規制違反で」
上記記事より引用
同省は回線契約と端末のセット購入の際、端末割引の上限2万円(税込み2万2000円)規制に違反が見られたと指摘。端末の単体購入用とセット購入用での区分を理由とした販売拒否を行わないことや、端末単体の価格とセット購入価格は字の大きさを変えずに併記するなど、消費者が十分に認知できる形で情報を開示するよう求めている。
また、こうした超格安で販売される端末は、いわゆる「転売ヤー」の活動を助長することに繋がっており、実効性のある転売ヤー対策を実施することも挙げています。
そのためドコモでは、大幅値引きされた端末は、箱に購入店舗名や購入者の氏名が書かれるなどの対策が行われるようになっています。さらに総務省の指導が厳しくなれば、iPhone等の一括1円販売なども姿を消すかもしれません。
まとめ:人気スマホがお得に買えるタイミングを見逃すな
以上、iPhone 13 miniを実質1円で購入できた話でした。正確に言えば、これは2年間の端末レンタルなのですが、それでも非常にお得な施策です。
これらの実質1円や、さらにお得な一括1円の施策は、すべて回線契約を得るために行われています。ところが法律によって、回線契約による割引の上限が設定されているため、端末そのものの大幅値引きが行われています。
こうした大幅値引きは、消費者としては大変ありがたいものなのですが、一方で転売ヤーの活動を助長することにも繋がっており、問題となっています。そのため、より規制が強まればこうした施策は無くなっていくかもしれません。
筆者は、小型軽量で取り回しの良いiPhone 13 miniがちょうど欲しかったので、ナイスタイミングでした。普通に利用する分には非常にお得な施策なので、読者の皆さんもこうした施策が行われている店舗を探してみてください。
なお、ドコモ、au、ソフトバンク等のキャリアは端末こそ安くしてくれるものの、毎月の回線料金は安くありません。毎月の出費を抑えたい方は、ワイモバイルやUQモバイルといったサブブランド、IIJmioやOCNモバイルONE等の格安SIM(MVNO)がオススメです。
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